rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第22章 unesiness
「…ッ……」
「……おまえなぁ…そう何度も、オレ様がおまえを可愛いヤツだなんだって言うと思ってんのかよ」
「?……!!ひ、…ゃ……」
「まあ言っちまうけどな。ハハ……ッ可愛いじゃねえか…名無し。そんな一生懸命おねだりしやがって」
シルバーの穿いていた服は後ろポケット、そこに入っている携帯が、半分ほど生地の裾部分より顔を出し、今にも落ちようとしている。
けれど腰までずらしていても落ちなかったのは、その物入れが彼の臀部に意外にも密着していたからだ。
もしも落下していれば、その音で名無しは我に返り、興醒めしていたであろう。
彼女にとって、シルバーの携帯はあまり目に触れたいものではなかったことは言うまでもない――。