rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第22章 unesiness
立位でのセックスは、名無しの臀部がきゅっと締まっている所為か、いつもよりシルバーの兆候の表れが早かった。
突かれる度に響く淫音もそれを助長していたし、見下ろす名無しの感じている表情が、どうにも彼を奮わせる。
足元に滴り落ちる汗と体液は妙にリアルで、出し入れを繰り返す部位も、少し視線を合わせればよく見えた。
名無しはそれがたまらなく恥ずかしくて、赤い顔をしてそっぽを向いたけれど、それがまたシルバーを昂ぶらせていた。
こういうときは、名無しの中の、何処をどう刺激すればおかしくなるか……彼はとうに知っている。
「ぃ……や、…いや……アッ…いく――!!」
「ッ……!おい…、っぐ……!!ァ……」
所々に濃色を見せる玄関のタイル。
そこがそうなっていた原因など当然ひとつ……零れ落ちた名無しの潤滑が影響していた。
捩れた腰はぴくりと震え、下半身から駆け上がってゆくものを抑え込むこともできず、彼女が仕方なく腕を伸ばした先はシルバーの首元だった。
太ましいそこにしがみつき、果てて、従順に快楽を味わい善がる。
そんな名無しの姿を愛らしいと思う以外に形容できなかったシルバーは、その気持ちゆえに自身も直後暴発させると、低く淫らな声を漏らした。