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rain of teardrop【黒バス/ジャバ】

第21章 the end of thought



ふわりと漏れる光の方へ歩いてゆくと、ようやく出口が見つかり胸を撫で下ろす。
探し回ったそれの目の前まできたと同時に、名無しは目を開け、意識を取り戻していた。


「んー………!!ッ……」


迷路は夢だったのだと自覚すると同時に、後頭部に違和感を覚える。

寝返りを打った際に感じたそれは、自分のものではなかった気配や体温だった。


「……あ…」


身体を反転させると、そこはベッドの中。
更には仰向けの状態で眠っていた、シルバーの隣に居たことを名無しは認識した。

加えて、激しく抱かれたのち、彼のすぐ傍で悠々と休んでしまっていたという事実も……。


「……っ」


段々と思い出すのは、恥じらいを伴うものばかりだった。

シルバーの上に乗ったまま息を乱し、快楽に身を震わせていたこと。
絶頂を浴びたあと急激な眠気に襲われ、逆らうことが出来なかったこと。

もしかしたら、自分だけ眠ったまま睡姦されていたかもしれないとさえ思った。
まあ、やりかねないのがシルバーだ……そんな印象があるのも今更だろう。

名無しはひとり、ゆっくりと自らの下半身に腕を伸ばすと、そこに残された痕を確かめた。


結果はもちろん予想どおり……光沢の乗った綺麗な爪を持つ彼女の触れた指先は、粘着質な白濁を微量に掬っていた。



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