rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第20章 in the maze
「ッん…ン……や…」
「、……あん?何かあったのかよ」
「…っ……ひ、ど…」
「酷いだァ?おいおい待てよ……ちゃーんと舐めてやってんだろう?おまえも艶っぽいカオして…感じてんじゃねえか……ン」
「!ふ……、ッ…ぃや…」
「ん……ンッ…、ちゅ……」
予感が的中するというのは、こんなにも気分の良いことなのか。
見たかった名無しの焦燥に満ちた色香が、いまシルバーの目の前にある。
その赤らみは秒刻みで変色していた。
たとえ舌を使われていても、あまりの軽さの所為か、そんな愛撫はフェザータッチと何ら変わらないような……。
歯痒い行為が齎していた、演技では出せない彼女のそれはまるで、虚と悦を織り交ぜたような表情だった。
「は…ぁ……ぁ…ッ」
乳首はもとより、白肌にほんの少しピンクがかった乳輪にさえ、シルバーの舌は宛がわれない。
ふたつの房のカーブをなぞるだけの粘膜が、名無しの肩を震えさせる。
腹部を辿れば下着を一気に跨ぎ、太ももの正面をすっと舐られるのみ。
いつも攻められて感じていた内腿や下着のふちを通ることなどもありえずに、もどかしさから腰はひくつき、名無しは欲しいあまりに臍の奥を自然と疼かせた。