rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第20章 in the maze
「ッ……ア…あ…」
多分、まだまだ焦らすことに変わりはないだろう。
段階を増やした、と喩えれば、シルバーのなかでも彼自身整理がついていた。
が、ようやく愛撫らしい愛撫のひとつである舌を身体に這わせたからといって、名無しとシルバーの考える「いっぱい」には相違がある。
ゆえに明暗がわかれるのも必至だった。
もしもまた不満を口にしてきたならば、抽象的にしか言えなかった名無しが悪いのだと、このときシルバーは彼女の首筋を舐めしゃぶりながら思った。
そしてその違和感に気付き、いじらしい表情を零しながら再び懇願されるときも、そう遠くはなかろう、と……。