• テキストサイズ

rain of teardrop【黒バス/ジャバ】

第19章 Villain or Ghost?



「……」

「名無し?」

「ひ……ッ」

「?!」


心以外、というのが前提としてあったけれど、名無しがシルバーに落ちてしまっていたのは、簡潔に言ってしまえばシルバーとのセックスが原因だ。
脳が快感と認識するものたちすべてを与えられ、それさえ得られれば、全身は歓喜に満ち、疲れも感じることはなかった。
だから、ベッドの中では従順に振舞っていた。

勿論、心は笑っていなかったし、強要される行為も山のようにある。
なんと矛盾に溢れかえったことか…おかげで関係は、本当に一方的なもの。
シルバーが名無しを可愛がるだけの図式が続いているのだ。


「う……」


ろくな会話も成り立たず、名無しの返事や言葉ひとつをとっても実に素っ気ない。

それでいて喘ぎ声だけは及第点以上で、ここぞとばかりに感じている音色を上げシルバーを悦ばせる。


「……」




呼び出されていたこの日。
名無しがシルバーに激しく身体を揺さぶられ、その身を快楽の海に沈められた直後のこと…。

そのときのシルバーは、事後の気まずさゆえ、逃げる様にしてベッドから洗面所へと駆ける彼女の姿を、いつものように目にするだろうと思っていた。


――。

―――。


/ 428ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp