rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第18章 teardrop after Ⅶ
名無しは路上で佇んでいたとき、頭のなかがめちゃくちゃになりながらも、そのままの状態でいられないことをきちんと理解していた。
立ち上がらなければ何も始まらない・・・。
ではどうするべきかを考えて、だからといってナッシュの言いなりになるわけにもいかない――。
それを思い出させてくれたのが自身のプライドだった。
けれど葛藤に葛藤を繰り返し、彼女は負けたのだ。
まじめに帰路を行けばいいものを、そうできなかったのは、身体の隅々を支配されていた所為。
期間が空いて、他の男では意味がなかったことを身体が訴える。
求めるのは相手の心じゃなかった。
シルバーが自分を適当に扱い、お気に入りの玩具として遊んでいると分かっていても。
彼の身体でなければ、自分がもう、満たされないところまで侵されていたから――。