rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第15章 teardrop after Ⅳ
自分が動揺しているということは、きっと彼はそれ以上だろう。
唾液を絡め水音をあれだけ響かせており、嬌声も出しておいての有様だったのだから。
体勢を改め、運転席に腰をつけた彼は、両手をクロスさせハンドルにもたれこむ。
そして静かに横顔だけを名無しに向け、今現在のことを冷静に問うた。
場がしらけては、彼がこのまま、車をどこか色気のある場所へ走らせるわけもないだろう。
「名無し」
「・・・ごめんなさい・・っ、ひとりで・・・帰・・。・・・また連絡させ・・?!」
「、・・・酷いな。本当にそんなことを言うなんて・・、・・・連絡、くれるかい?」
「ッ・・・まだ・・整理がついてなくて・・・ちょっと色々あったから・・ごめんなさい・・・ほんとに・・」
「色々・・?それはいつか話してくれる?」
「、・・・ん・・」