rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第15章 teardrop after Ⅳ
「っ・・・違うの・・・」
「いや、・・・。オレが悪かったんだろうな・・・こんな場所も考えずに・・。ごめん・・・」
「そんな・・・謝・・」
「どうする?送ってった方がいい?」
「な・・・っ」
「それとも降りる?どちらでも構わないよ・・。・・・出直すよ、オレは」
「ッ・・・・」
怒るわけでもなく、落胆したことだけが目に見える彼の両肩が一瞬にして健気に思え、返す言葉に語彙を失う。
名無しはいいわけひとつ口にできず、逆に彼に謝られたことで余計に胸元に動揺を抱えた。
下着と、そしてスカートから出て行った彼の手は、車中互いの顔のあいだで翳しても、艶ひとつ見当たらなかった。
その照りの無さと比例するのは、彼の哀れんだ切ない表情だ。
「・・・・・」
「!・・・名無し?!」