rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第15章 teardrop after Ⅳ
「ン・・ッ・・・、は・・」
「・・・ねえ、いい?」
「っ・・・あの・・でも・・・」
「だめって言われても・・・止められないかな・・・ん・・、・・少しだけ。ね?」
「・・・っ・・」
こんな展開、起こりうることだと予測は出来ていた筈だ。
いよいよキスをされ、まともな恋愛をこれから始められるか否か・・・たとえ大袈裟でもそんな岐路に立たされる。
運転席から無理やり上半身を傾け、伸ばされた腕が名無しの手から頬へと移ると、彼は舌を出して口腔をやんわりと攻めた。
交わされた控えめなそれが、これが普通のキスなのだな・・・そう思う。
名無しは、彼の手が更に自分の頬からリクライニングバーに伸びたことを確認すると、鼓動が速くなってゆくのを実感した。