rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第14章 teardrop afterⅢ-2
「あ・・・ア・・・ッ」
いやらしい下半身は二点攻めを浴び、赤すぐりを玩具の前方にあったもうひとつの竿で弄ばれる。
途中奪われた唇は、シルバーの唾液が名無しの口腔で散り、相変わらず糸を引いていた。
犯される度にしつけられ、被虐的なことに快感を覚えてゆく惨めな身体。
手首と同じ真っ赤な色をした顔で虚ろに出す嬌声は、ここへきて、シルバーの抑圧していた想いを弾けさせた。
「ひ、・・ぁ・・・ッ・・抜い・・・イキそ・・だめ――!!んぐ・・・」
「・・・はは・・!ほら・・今度はホンモノだぜ?おまえがイクなら、オレ様のもヌイてくれよ・・・名無し」
「――ッ、ふ・・っぐ・・・んぅ」
「あ?・・なんだ・・・手放して、だから折角スイッチも入れてやったってのによ・・オレには不満そうに見えるぜ?なーにそんな腰ヒクつかせてんだ?」
「んぐ・・・ッ」
「!・・・・」
優先順位がばらついていたシルバーは、自棄になった己の欲深さに笑いが止まらなかった。
どれをどうやって、どこから名無しを攻めるべきか・・・頭のなかにあったことすべてを成したいと感じながら、なおも強欲は膨らんでいた。
玩具を使って犯したい、けれど自分で用意しておいて、胸がちくちくとしたこれは無機物への嫉妬だろうか。
ならば彼女の口に含み直させればいい・・・それも結局、今度は自分のものを咥えさせたいという欲が出る。
「・・・チッ・・」
無自覚を貫いていたかったことなのだ。
けれどこのときはっきりしたのは、金輪際、もう自分は複数人で名無しを囲み、抱くことは不可能かもしれないということだった。
こんな玩具ひとつに裏では苛立って、悋気を抱えてしまえば大概なのだろう。
シルバーはいつしか、名無しを本気で好いていた。
それを自覚したのが、この瞬間だった。