rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第13章 teardrop afterⅢ
車中でのことは忘れたくても忘れられない。
深い傷が心に突き刺さっていたから。
「や・・・舐め・・」
「んー?・・・ん・・っ、はぁ・・・」
「!ひ・・・や・・」
「なあ、どっちが興奮するよ・・・?オレ様に押さえつけられてる時と、こうやって・・・縛られてる時と」
「ッ・・・」
「・・・ま、おまえは両方だよな・・。ん・・・」
「、・・・ふ・・ッ」
あのとき、倒されたシートは革張りのもの。
今はそれと同じ匂いが、シルバーの寝室、名無しの頭上に漂っていた。
そして塞がれた腕、名無しの両手首を縛るそれは錠の類だ。
肌に触れるその輪の表面にシートと同じ素材が使われていたことが、彼女に車中での出来事を酷く思い出させていた。