rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第13章 teardrop afterⅢ
「あ・・・、ふ・・ッん・・」
ベッドの軋む音と一緒に、部屋に響く名無しの息遣い。
キスをされ、ぴちゃぴちゃと唾液が弾ける水音が聞こえるのも、もういつものこと。
「やめ・・っ!ん・・・」
呼び出され、寝室に連れられて、寝台の上に勢いよく押し倒される。
大きな体躯をしたシルバーに組み敷かれれば、ひ弱な名無しには、その身体も腕も押し返すことは叶わない。
当然奪われた唇も、自分から引き離すことなど不可能だった。
「・・・ハァ・・ッ、あ・・」
無音の部屋で耳にするシルバーの罵り声。
互いの呼吸音、卑猥な水音。
そして悲鳴を上げるベッド。
これらは自分が連れ込まれた時に必ず聞いていたものだ。
他にまだ混ざっているとすれば、服を脱がされる時に上がる、生地の擦れるそれ・・・シーツも同様だろう。
名無しが今困惑していたのは、車のなかで聞き覚えのあった音が、自身の耳元で響いていたからだった。
「?!んん・・・、あ・・なに・・・」
「ハ・・・!こいつはラクでいい・・無駄だっつってんのによ、毎回暴れるおまえにはぴったりだったな。もっと早くこうしてやりゃあよかったぜ」
「や、・・・!ふぁ・・んん・・・」