rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第12章 teardrop afterⅡ-5
「!・・・ッな・・、や・・・おろして・・っ。シャワーなら・・・いつもとおなじで、一人で入・・、んんッ!」
「ちゅ・・・ン。・・・やっぱおまえ、ただのセックスじゃ満足できねえみてえだな」
「・・っちがう・・・私は・・、あ・・ッ!」
「違わねえんだなあ・・・どうも一本じゃあ物足りなさそうに見えちまう・・オレ様がどんなに抱いてもな。・・・おまえ、三人居た時の方がコーフンしてたよなァ?!」
「何言・・・っ、ン・・」
「まあ向こうでヤりがてら色々考えてやるよ・・・おまえがこれからも、たっぷり満足できるようにな・・フッ」
儚く掴んだベッドシーツ。
皺の寄ったそこに触れていた手が離れ、名無しはその身を抱き上げられた。
女の身ひとつ抱えることなど、シルバーには他愛もなかった。
彼は横抱きにした名無しが、自分の両腕のなかで貧弱に暴れる様にわざと眉を顰め、哀れみの視線を送る。
この部屋に居てベッドから離されれば、行く先はたったひとつだ。
ただし名無しはいつだって事後はひとりで、泣きながらシャワーを浴びていた。
「いや・・・ッ」
犯された後に訪れる、唯一のやすらげる時間だったのに。
単独で向かうことを許されず、抵抗して声を上げると、事後ということにも厭わず唇を塞がれた。
唾液が宙で途切れ、互いの顎やシルバーのピアスがじっとりと濡れる。
その唾液を掬うためにまた貪られると、同時に彼の足がぴたりと止まり、それは自分達が浴室に来たことを意味していた。