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意のままに

第7章 “仕事”





安土城の広間には、武将たちとなつと蜜姫が集まっている。

「何か、あったのかな?」
「さあな。定例集会みたいなものじゃないのか?」
何故か、この日会議に呼ばれた蜜姫は少しビクビクしている。


フフ、この後のことを考えると、少し可哀そうな気もするが、変わるわけにはいかんからな。

「それより、頼んでいる着物はどうなった?」
「ちょっと特殊だから、もう少し待ってくれる?後は縫い合わせるだけだから。」
「急いではいないからな。間違えないように頼む。」

お喋りをしていれば、信長が顔を出す。
「揃っているな。」
それから、定例報告が始まる。

「本能寺での件ですが、未だ首謀者を割り出せず、トカゲの尻尾きりでかなり念入りに隠しているようです。」
「余程、顔を知られては困るってことだな。」
「それに関して、例の毒の件ですが・・・」
「分かったのか?三成。」
「送り先を突き詰めて参りましたが、どうも光秀様の領地がそのようです。」
三成の言葉に、皆息を呑み、光秀を見る。
「ほう・・・それは知らなかった。」
「本当に知らなかったのか疑問ですね。」
「光秀!!お前!」
「秀吉、静まれ。」
「!失礼しました。」

「フフ、面白いことになって来たな。」
「なつ、呑気に言ってていいの?」
「私は、心当たりがあるがな。」
「「「?!!」」」
「え?そうなの?」
「どういうことだ?!なつ!!」
「秀吉、うるさい。」
「何で黙ってたの?」
「聞かれなかったからに決まってるだろう。」
「「「・・・」」」
なつの答えに、政宗も秀吉も光秀さえ昨日のやり取りを思い返していた。






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