第6章 走り出す運命
「別に味覚には問題ないと思うが・・・」
「確かに、光秀みたいに全部を混ぜたり、三成のように気にしないこともないんだが・・・」
「単純に食が細いだけだ。大体、私は蜜姫と違って走り回っているわけでもないしな。」
「なら、俺が都合のいい運動にでも付き合ってやるよ。」
「断る。」
ニヤリと笑った政宗に、なつは即答する。
「食事は必要分は取っているんだから、放って置いてほしいものだ・・・」
なつは言いながら、部屋の外へと目をやる。
「どうした?」
そんな様子に光秀が首を傾げる。
「いや・・・それより、本題だ。」
「ああ、そうだな。」
「何の話だ?」
今度は秀吉が首を傾げた。
「2人が私を訪ねてきた理由をまだ聞いてない。」
「休憩にからかいにでも来てたんじゃないのか?」
さらりと失礼なことを言う秀吉だが、皆気にしない。
なつが目で促せば、光秀が口を開いた。
「単刀直入に聞こう。お前は味方か?」
「「・・・」」
光秀の質問に、政宗も秀吉も息を呑む。
が、なつはと言うと・・・
「クク・・・フフ・・・・ァハハハハハ!!」
今までも、口元に笑みはありそれを崩さないよう耐えようとしたが、結局、お腹を抱えて転がった。