第5章 冬の季節 蕾みは冬を乗り越えろ
侍女「そんな顔しないで下さい後悔していません、お墓の前で報告できたのですから出会ったきっかけは辻斬りに助けてもらって何度もお茶をしたのです。 当時私は町娘だから身分を気にして告白をしませんでした後悔しました、泣きはらして目が腫れました私は墓に行って報告をしました。 するとなんだか気持ちが晴れました、でも答えは返ってきません当然ですよね? 死者が返事するわけがないのですから。 優実姫も嫁入り前に好きな人が居たら思いを告げて下さい後悔をして嫁に行くよりずっといいですよ、話が長くなってしまいましたね行きましょう」
確かに思いを隠さずに伝えて嫁に行ったほうがいいよね?
大広間に着き夕餉を食べていると、遅れてきた真田さんが大広間に入ってくるなり私の前で土下座をする。
みんなは何? 何があったの? という目で見ている注目の的だ武田信玄までもがハシを止めてみている。
幸村「申し訳ござらん誰も入っていないかと思い入ってすまぬ嫁入り前なのに」
やっぱり嫁入り前のことを気にしてるでも、許して口を利いてくれたほうがずっといいよ。
優実「気にしないで下さい」
幸村「でもそれじゃあ悪い気がしてそうだ! 明日某と城下へと出かけませぬか?」
優実「はい構いません」
夕餉も無事に終わりお膳を炊事場まで運ぼうとしていると声が聞こえた、この距離で十分聞こえる。
佐助「旦那はいいのかい?」
幸村「いいって何がだ佐助」
佐助「自分の気持ちごまかしていて、伝説の忍び風魔小太郎の任務は明々後日には終わって小田原城に戻る、俺様の忍び隊の情報だよ確実だ時間がないよ旦那」
幸村「そんな任務命じた覚えがない」
表情が良く見えないが声は聞こえる私は息を殺して聴く
佐助「旦那が鈍感だからだ! これは俺様が自我で動いた! 旦那は女に告白をさせて断る気か? 旦那は優実ちゃんのこと好きじゃないのか?」
幸村「否定はせぬ俺はお館様に・・・」
その時だったパッンと音がした
幸村「佐助?」
佐助「俺様はかすがよりも好きな人がいた」
幸村「・・・・・」
佐助「その子は旦那の好きな子だ、笑顔が可愛くて旦那の話をして美少女の北条氏政の孫北条優実ちゃんだ恋してしまって告白したら忍び失格だ」