第1章 プロローグ
考え込む氏政に優実は決心した顔で言った。
優実「おじいちゃん私が人質になって同盟を・・・」
障子が開いて侍女が入ってきた
侍女「氏政様この忍びが話しをしたいとのこと」
私とおじいちゃんは侍女の方を見た、隣にいたのは草木に紛れやすい格好で髪は茶色顔はそこそこ美形。
忍び「真田忍び隊猿飛佐助、北条氏政このままあがけば負けるのは必須どうでしょうここはそこの姫を武田軍に差し出し休戦でどうでしょう」
おじちゃんは髭に触りしばらく考え答える。
氏政「優実はワシの大切な孫じゃされどこの小田原城は先祖代々守ってきた、休戦いずれは対するってことしかし・・・待てよ・・・」
氏政は私の方を見て言う
氏政「良しその案受けることにする」
猿飛佐助と言う人はよく分からない顔をしていたがとりあえず任務を遂行するまでだ、お館様に伝えるため消える。
私はおじいちゃんを不安な目で見る。
氏政「どうしたのじゃ?」
優実「おじいちゃん何で受け入れたの?」
俯くおじいちゃんは言った
氏政「今は逃げかもしれんが、今は耐えてくれ優実いずれ風魔を甲斐に出向かせて戻ってくるのを待ってる」
おじちゃんは私の手を握りおじちゃんの手は震えていた。
優実「いつになる?」
氏政「分からんこの戦乱の世が甲斐武田と北条軍が一騎打ちになってからかもしれん、もちろんなるべく早めにする」
私は笑顔で言っておじちゃんの手を離す
優実「待ってるよ」
おじちゃんは笑顔で言う
氏政「いってらしゃい優実」
優実「いってきます」
私は大広間を離れて自室に戻り支度をしていると風魔さんが私の目の前に包み物を差し出した、その包み物はかんざしのような大きさだ。
風魔「・・・・・・・・」
優実「これ私に?」
風魔さんは頷くそれと一枚の紙の切れ端を差し出す、受け取り風魔さんは消えてしまった紙を見ると。
『優実へ 嫁ぐ時にこのかんざしを渡します、大切にしなさい。優実の大切な娘よ北条の大切な一人娘よ。 母と父より』
なんだか違うようなまあ形見なんだろうなぁ、私は着物の懐に入れて自室を去った、外に出て武田軍の方に向かう北条軍の足軽の間を通ってる間足軽は複雑な目をしていた。
足軽は私に頭をみんな申し訳なさそうに下げていた武田軍と北条軍の間に差し掛かる。
そこにいたのは甲斐の虎と若き虎がいた。