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甘くて虜になる彼【浅野学秀】

第2章 欲望


次の日の午前中に班のみんなと観光していた。

茅野「すぐに場所を決めちゃわないと!」

神崎「それならいい所があるの。」

結衣「いいところ?」

神崎さんの提案していたところに足を踏み入れた。
祇園の奥に入っていた。
祇園の奥って結構静かで人通りないよね。

神崎「一見さんはお断りの店ばかりだからフラッと来る人も居ないし見晴らしがいい必要もない。だから、私の希望コースにしてみたの。暗殺にピッタリなんじゃないかって。」

なるほど!
これならあんまりバレないし。

茅野「ここで決行に決めよっか!」

不良「マジ完璧。なんでこんな拉致りやすいとこ歩くかねぇ。」

目の前に高校生が出てきた。
後ろにも高校生がいるってことは。
挟み撃ち!?
どうしよう。逃げ場なんてないよ。

業「なに?お兄さんら。観光が目的っぽくないんだけど。」

不良「男に用はねぇ。女をおいてお家に帰ん…」

カルマくんが一人の高校生をやっつけた。
すごいね。
こういう時に役立つんだね。
素行不良って。

不良「テメェ刺すぞ!」

やっぱりカルマくんに適う訳もなくやられる。

業「刺す?そのつもりもないのに?」

その時に腕を後ろから掴まれた。

結衣「イヤっ!やめて!」

私の抵抗も虚しく私達は、車に簡単に詰められてしまった。
目の前で見たのは、傷つけられる班のみんなだった。
そのまま知らないところに連れていかれた。
腕を縛られて動けない。
ずっと黙って会話を聞いていた。

不良「お前、さっきから黙ったままだけど見下してんじゃねぇよな?」

結衣「…」

私は、口は開くけどパクパクするだけで声が出ない。
恐怖によるものだった。
このままだと私は、殴られるかもしれない。
そう思うと私は、反応できずに凍えた目で見つめることしか出来なかった。

不良「怖がってんの?可愛いヤツだな〜。」

近寄って私の頭を撫でる。
私は、そのまま硬直したまま意識を手放した。
助けて。怖いよ。
誰でもいいから。
なんて思っても私の頭は正直で学秀くんに助けを求めていた。
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