第4章 ありふれた日常
なんだか不機嫌なしょーちゃんを放っといて
テーブルに置かれた灰皿を引き寄せ、ボックスから一本拝借する
自分が吸ってたのとは違う赤いパッケージにも、自然と馴れて
こっちのが今じゃ、好むようになった
……ムズカシイ顔してさ?
なに考えてんだろ?
ちゃんと俺が知り合いだったってのが、
やっぱり…マズイのかな?
そうだよね
お兄ちゃんだもんね
ちゃん可愛いし、
俺みたいなのが近付いたら、そりゃ心配か……
そんな心配しなくて大丈夫なのに……
「しょーちゃん?」
「なんだよ」
やっぱり不機嫌そう
そんなに心配?信用ない?
……って、あるわけないか!(笑)
ただの居候
ご主人様とメイドだもんね(笑)
仕方ないなぁ
ちゃんに手ぇ出す気なんてないよって、
安心させてあげよっか……
「ねぇ…
まだ夕方だけどさ?せっかくだし」
「うん?」
「ヤる?」
「ぶはっ…、ちょっ
なななにを?」
「決まってんじゃん。セックス」
呆気にとられたように
口を開けたまま、しょーちゃんが数秒フリーズして……
真っ赤な顔して、怒鳴った
「ヤんねーよ!
バカかお前は!」
なんでぇ?
どうして、そんな怒るわけ?
身体重ねて、
気持ちよくなったらさ?
余計なこと考えないで済むし……
わかんないかな?
こんないい加減な俺だからこそ、
あんな純粋そうな子、相手にはしない
メンドクサイし、有り得ないよ