第3章 First Love
コンビニに寄って、
メロンパンを2つ買って……
約束したわけでもないのに、公園に向かった
お昼を過ぎたばかりの公園は、
寒さのせいもあって、あんまり人もいなくって
お散歩中のワンちゃんを眺めたり
楽しそうに遊んでるちっちゃな子を、可愛いなって見てた
いいな。
あの頃って、きっと
世界は楽しいことだけでいっぱいなんだろうね
中身が入ったまんまのコンビニ袋が、すごく虚しい
お腹がキュウキュウ鳴り出したから、
全部ひとりで食べちゃおうって、
ちょっと意地になりながら、
袋を開けて、あーんと口を開いた瞬間だった
「でっかい口(笑)
好きだね~、メロンパン」
おひさまみたいな笑顔で
クスッと笑いながら、
ベンチに座った私を覗き込んだ
見られちゃった恥ずかしさよりも、
もう一度会えるの、
ちょっと諦めてたから
すごく、嬉かったんだ