第2章 意味ない生活
「しょーちゃ…ん?」
コイツの目ってさ?
どーして、こんな犬みたいに潤んでんだろ……
苛めたくなる…っつーか
煽られるってゆーの?
「じゃ、前払いしてけよ」
「へ?」
いつもとまったく逆の立場に
マサキはあからさまに戸惑った顔をする
ソレを見てるだけで
身体の芯から熱くなった
「で、でもさ?
しょーちゃん仕事じゃん!
もう行く時間でしょ?」
「あ〜、そうだな」
スーツに着替えたし、
確かに、時間ねぇな
「じゃあさ、キスしてよ(笑)」
「いいけどさぁ
なんか、しょーちゃん変なの」
俺の側まで近寄ってくると……
身体を屈めて、
首に腕を回してくる
ちょっと唇を尖らして、
柔らかい感触が押し当てられるのを、
じっと見てた
ヤツが目蓋を伏せた瞬間
唇を緩めると
当たり前に舌が侵入ししてきたから、
応えるフリして、
「…っ、た…っ……」
マサキの唇を、
思い切り噛んでやった
「ヒドイ!しょーちゃんっ!」
「バーカ、浮かれてるからだよ!」
背中を向けると、
ヒドイヒドイって、喚いてるけどさ
仕方ないんじゃない?
お前のその目と
ご主人様無視して、
勝手な行動取ったりするから
ちょっとした
お仕置き