第2章 意味ない生活
「マサキ、…コレ」
仕事に行くしょーちゃんを、玄関まで見送ったら
そうだそうだ…
って、ブツブツ言いながらポケットを探って
俺の掌に、
鍵を、握らせた
「しょーちゃん…」
「なかったら何かと不便だろ?」
「うん。
…でも、なんかヤラシイね」
「なんでだよっ、」
「だって俺、
しょーちゃんの愛人みたい」
「アホか」
くくっと笑って、しょーちゃんは仕事に向かった
鍵を掛けて、
リビングに戻る
広い部屋はやっぱり慣れなくて……
とりあえず、ソファーの端に座った
なんか、おかしな展開になっちゃったな
でも、弁償しなくちゃなんないし…
仕方ないよね
とりあえず……っと、
シャワー浴びて、目ぇ覚ましてっと……
予定なんかないけどさ
それなら、バイトでも探そっかな
この前やったホストなら、直ぐに返せるだろーし
でも…?
家事とか洗濯とかって、
もしかしてしょーちゃん、メイドさん欲しかったのかな?
だから、代わり?
うーん……なんっか
イマイチよくわかんないんだよね?
俺のオムレツ、そんなに美味しかったのかな……
そんなら、今日も
しょーちゃんの為にオムレツ焼いて
待ってようか
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