第7章 願うのはひとつ
瞳も閉じないで
濡れた視線で俺を捕らえて
艶かしい舌と指の動きが、オスの本能を呼び起こす。
密着した肌。
擦り合うように合わさる中心が、ズクンと疼く。
卑猥な水音
ヤラしい腰つき
シャワーに当たってんのに放たれるマサキの匂い。
鼻腔を擽られ脳を麻痺させる。
首筋に舌を這わせ甘噛みすると、所有の痕が紅く浮かび上がった。
「ぁ、はあ…ッ」
甘い喘ぎをバスルームに響かせるマサキを
浴槽の縁に座らせ、開かせた脚の間に身体を埋める。
虚ろな瞳に映すのは俺だけ。
屈んだ俺の首に腕を回して、急かすようにまた唇を押し当てる。
「なんだよ。
もう……欲しいの?」
余裕なんてない癖に
コイツの顔見てたら、
泣かして、鳴かして、俺が欲しいんだって懇願させたくなる。
俺のもんだって実感したいのか。
もう俺には、何もないから……マサキ以外何も。
「欲しい。
お願い…っ」
自ら俺を受け入れようと
指で開いた秘部を見せつけ俺を煽った。