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【S×A】だから人生は素晴らしい

第6章 終わりの足音






「……ぁ、はっ…ん…ああっ」






浴室に響く水音

シャワーの音さえ掻き消して

耳奥に響く喘ぎ声




「……ふふっ、

ほんっと好きだよねぇ……

バックですんの」





傷ひとつない綺麗な白い肌

手跡でもつきそうなくらいキツく掴んで




「ま、…さきっ、もっと…」

「……だぁめ。ほら、もっと自分で腰使いなよ」





ワザと腰を引くと、泣きそうな顔して俺に振り返る






「……あ、お願い…っ…もうっ、」





縋るような眼差しに、何処か満たされるココロ





「……仕方ないなぁ…

…ほら、ちゃんと俺のこともキモチヨクしてよね」





グッと下半身を擦り付け、腰を掴む指に力を込めると

爪が食い込み血が滲んでた






「……った」

「痛いのも好きなクセに」





ワザと乱暴に扱えば、キュッと締めつけられた中心から

快感が全身を駆け抜ける





「…あー、スゲいい。

上手だね」






腰を速めながら、身を捻らす背後を見つめ

繋がった身体からは熱いくらいの熱を感じてるのに

何処か遠くで、他人事みたいに感じてて

自分が居るべき場所は此処なのに……









「じゃあ、俺仕事行ってくるから」


「うん。行ってらっしゃい。

……居候させて貰ってるし、俺も店出るのにー」



高そうなスーツに身を包み、
完璧にキメた姿は、さっきまで俺に突っ込まれて

涎垂らして喘いでた人とは思えない。


玄関先で見送りながら、俺がそう言うと

ぶつかるように唇を重ねてきて、無抵抗の口内に進入し舌を絡ませる





「お前が俺以外のヤツに笑ってんのも許せないんだよ。

わかってるだろ。俺がお前をどれだけ愛してるか」





縋るような瞳は、やっぱり俺を完全に信じてるわけではなくて


俺はそんな彼の優位に立つ事で

自分を満たしてる





「わかってるよ。

じゃあ、頑張ってお仕事してきてね。…待ってるから」





ちゅ、っと自らキスをすると、
安心したような笑顔を浮かべた。





彼の消えたドアを見つめ、

ひとりになった部屋で、何も考えたくなくて

瞼を伏せた。





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