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【S×A】だから人生は素晴らしい

第6章 終わりの足音







しょーちゃんが出勤して

いつも通りに朝ご飯の片付けをしてから掃除して、

壁の時計を見上げ、ため息が溢れた





何もしてないと落ち着かなくて、無駄に動いてる


ただの気まぐれであって欲しいと願いながら

やっぱり何処か不安で、
もし本当にそうなったら俺は……どうしたらいいの




別れ際に彼女が耳元で囁いた台詞





“アナタしかいない時

また来るわね”





俺の反応を見て、面白がってるだけならいい

でも……


考え過ぎ、だよね

彼女だってそんな暇なワケないし、

第一ワケわかんないよ。
結婚することも決まってるのに、なんでこのままじゃいけないの?



ほんとそう……女のひとの考える事はわかんない






俺の不安な表情を見ていたかのようなタイミングで

静かな部屋に機械音が鳴り響く

騒つく鼓動を堪えるように、胸に手を当てた





小さく深呼吸して

覗いたモニターに映し出された人は

真っ直ぐにこちらを見ていた





俺は……声を出せなくて


ただ、ふらふらとドアを解除すると玄関に向かった


頭ん中真っ白だった




言葉なんて、何も浮かばなかった




もう一度響いたインターホンと同時にドアに手を掛け








立っていたちゃんに

目を合わせた



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