第4章 ありふれた日常
「しょーちゃんさ…
言ってることとヤってること、ほんと真逆なんだもん」
「なーにが?」
「わかってるくせに…」
笑う俺に向けるマサキの眼差しは、
成り行きで同居してた頃と変わらない
……イヤ。
もしかしたら、その頃より
ほんの少し俺らの距離は縮まったのかも知れない
どうしたんだろな俺は
それを、嬉しいと感じてるなんて……
一緒にいたい、と確信した想いと裏腹に
だから、これからどうしたいかなんて……
そんなのわかるわけがなくて……
「……とにかくさ。
も、寝よ……?」
先にベッドに潜り込んだマサキが
俺を見上げ、そう促した
“とにかくさ…”
だよな
コイツもわかってんだ
考えたって答えなんか出ないんだ
とにかく、今はただ
“ふたり”でいよう