第4章 ありふれた日常
「ホントは怪我してさ、
薬も飲んでんだからシャワー浴びない方が良かったかもな……」
「……そう、な…の?
お湯に浸かるのが…ダメだって思って…た、けどっ」
行為にいつも受け身なしょーちゃんが、
バスタブの縁に俺を座らせ、開かせた脚に身体を屈めたまま、絶えず与えられる愛撫
自然と開いた唇からは、素直に甘い声が溢れてく
「…あっ……は、ん……っぁ」
張り詰めた空気が消えた今
獣みたいに快楽を貪って
自由の効かない右手でも、夢中でしょーちゃんの身体を引き寄せる。
「…でも、風呂っつかさ……
じゃあなんでコンナコトしてんだ、ってね(笑)」
「…は、っ…ん…だ、ね(笑)」
クスクス笑いながら
それはまるで恋人同士みたいで
甘い空気に包まれたまま、今まではなかった同調したココロが
頑なだったすべてを素直にさせる
「傷痛むだろ……悪かったな」
「…なんで、しょーちゃんが謝んの」
「そりゃ……」
見上げられたままぶつかる視線
垂れた眉が、堪らなく愛しいと感じて
慈しむように辿る掌が頰に伸ばされ
また、唇が重なる。
開いたままの唇に差し込まれる熱い舌は
歯列をなぞり、舌に絡まり吸い上げられて
快感はそのまま下半身に集まった
「…怪我に響くかな」
労わりの言葉も今となっちゃ焦らされてるだけで
乱れた呼吸の合間に、しょーちゃんも脱いでよ、って囁いたら
濡れたシャツをボタンも外さず、上から脱いで、下半身もすべて露わにした。
「…ケガに響くから止めてって言ったら、止めてくれたの?」
からかうみたいに、しょーちゃんの中心に目線を送ると
「…無理だわ」
ニヤリとわっるい顔して、俺の身体に刻まれる痕
……優しいのに、いつもより激しい
「…ぁっああ……ん!」
抱えられた身体は、片脚を持ち上げられ熱い欲望が埋められる
規則的に揺らされ、自然と自らも腰を擦り付けた
「しょ、っちゃ……ああ…ッ…もっと…」
室内に籠る熱
本能的に夢中になったセックスは久々で……
響くシャワーの音を掻き消すくらい
ヤラシイ俺の喘ぎ声が絶えず響いてた