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【S×A】だから人生は素晴らしい

第4章 ありふれた日常








瞬間、


思わず、反応してしまった




熱めのシャワーを浴びながら、

ただ何も考えたくなくて......


なのに

無視した存在が、俺に触れるから



肌に当たるシャワーは、

変わらず浴びたままなのに

其処だけ、ちゃんと別の感覚があって



振り解けない俺に、

肩に触れた掌から力が籠る





そして、


ギュッと背後から引き寄せられ、体重が掛かった






床に打ち付けるシャワーの音が、耳奥で変わる



シャツを着たままのしょーちゃんが、

びしょ濡れになってんのが、見なくったってわかった






肌に吸い付くような感触が、

密着する身体が、

込められる力が、

俺に伝えようって思いが、



痛いくらいに、背中から伝わってくる






脱力した身体を、そのままひっくり返されて



しょーちゃんの瞳と、......ぶつかった






潤んだ瞳と、

紅潮した頬


しょーちゃんが泣いてるように見えたのも


そう、きっと




全部、シャワーのせい







俺はどんな顔してた?






何度も唇を重ねられながら、


角度を変える度に垣間見る、


泣いてるみたいな

怯えてるみたいな

情けないしょーちゃんの顔







きっと、




同じ顔をしてただろう




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