第4章 ありふれた日常
冷めた瞳の奥は
試すような色を含んで
軽々しく放った言葉にも
何か意味があるような気がした
ハッキリとそれが、
何かだなんて答えられないけど
マサキが、ホントは欲を吐き出したいわけじゃないって、
それだけはわかる
だけど……
だからこそ
今は、それを受け入れることが必要な気がして……
ゆっくりと、マサキの座るソファーに近付く
俺の動きを黙ったまま目で追ってたマサキは
膝をラグに落とし、屈んだ時には、明らかに驚いた顔をした
チラリとそれを見てから
広げた脚に視線を落とす
ぎこちなくベルトに手を掛け、ファスナーを下ろした
中心に指を這わせ、そっと掌に納める
上下に扱きながら、
先端の割れ目を指で擦って……
「……っ」
声を出さなくても
次第に硬度を増すそこは、
ちゃんと感じてることが伝わった
だけど……
上目で覗くマサキは、
それでも俺を冷たく見据えてる
「ちゃんと、シて。
オンナがしてくれるみたいに、口で」
何でもするって、俺が言ったんだ
ヤったことある相手なんだし、
今さらフェラなんて、大したことない
気持ちの存在しない
ただの、行為なんだから
なのに……
どうしてだろう
久々に会ったマサキとのこの現実が
物凄く、苦しかった