第4章 ありふれた日常
「大丈夫か…?」
「大丈夫。出血のわりに傷は浅いし。しばらくは疼くだろうけど、痛み止め渡しとくから」
「そ…か…良かった」
からの突然のコール
パニック状態のは
自分のせいでマサキが怪我したと
だけど、マサキが病院には行きたがらないと泣いていて
俺は、マンションに戻るよう伝えた
それから直ぐに、
医者をしてる友人に連絡し
"今すぐ来てくれ"と頼み込んだ
「なんかワケ有りみたいだけど……大丈夫なのか?」
「大丈夫だよ。
無理言って悪かったな、助かったよ」
心配する友人を見送り、部屋に戻ると
視線のぶつかったマサキは、気まずそうに逸らした
「を助けてくれてありがとな」
目を腫らしたも
黙ったまま、鼻を啜ってる
「お礼なんて。
元はと言えば、俺のせいでこうなったんじゃん。
ホントはそう思ってるんでしょ?」
「思ってないよ」
「……そう。
でもさ、これでよくわかった?
俺なんかと関わってちゃろくな事になんないって」
視線を逸らしてたマサキは、睨むように俺を見据える
「そんな事思ってないよ。感謝してる。
だから、せめて怪我が治るまで、ココにいてくれないか?」
「私も、そう思ってた。
片手じゃいろいろ不便だし!
お願いマサキさん」
俺らを交互に見て、マサキは考えるように間を置いた
「迷惑じゃないの?」
「なわけないだろ」
「……確かにね。
こんな手じゃ、仕事になんないしね」
「……」
拒否するだろうと思った
だけどマサキは、
思いに反して、素直に頷いた
考え込んだ時の表情と裏腹な応えに
妙な違和感を覚えたけれど
俺は、それに気付かないフリをした