第21章 感電⚡︎プラリネ
「俺ね、本命チョコ…初めてで
すげー嬉しかった」
まどろみの中で、電気くんはまだ呂律の回復していない声でそう囁く。
『そうなの?電気くんかっこいいから沢山貰ってると思ってたよ』
持ち上げた頭を撫でられると、暖かくて幸せな気持ちになった。
「んーん…俺かっこよくねーよ?
咲良は、マジ可愛いから…早く釣り合う男になりてーの」
その言葉に驚いて、目を何度か開閉する。
いつもなら「そ?俺ってカッケー?!」とか高めのテンションで聞いてくるはずなのに…
本当はもしかしたら、いつも強がってるだけなのかな
それにしても、彼のわたしへの高評価にはいつも首を傾げざるおえない。
眠ってしまった金髪の前髪に指を通しながら思う。
また彼の初めてをもらってしまったことに対する罪悪感と高揚感。
これからも私は、彼の初めてを奪っていく
感電していくような。
痺れる心
口付けを落とした唇がピリッと痛かった。
(感電⚡︎プラリネ fin)