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【ヒロアカ】⚡︎【上鳴電気】

第1章 その男、チャラ男にて





27歳、世間ではアラサーって言われ始める歳に

4年付き合ってた婚約者を

22のピチピチの後輩に寝取られた





職場恋愛で同棲、職場も家もずっと一緒だったのに
気づけなかった



今日は彼氏の誕生日で、私は予定があるからって嘘をついて家を出た

サプライズにとびきりのワインと、プレゼントを持って
突然帰宅して驚かせるなんて陳腐な発想で



メイクもバッチリ、ワンピースも新しくして
最近少しご無沙汰だったから
切らしてたゴムも買っておいたのに


家に入って目に飛び込んできたのは

後輩と婚約者が裸体で抱き合う姿




何も言わずに飛び出して

こうしてここに座って動けないでいる





27歳、独身
帰る家、なし
財布の中身は、ディナーに行く為に下ろした4万円



なーんで涙も出ないんだろ


私の心はいつの間にこんなに乾いて可愛くなくなってしまっていたのだろうか





「ね、オネーサン
1人?」


突然そんな声がして横を見る


そこには金髪のチャラそうな男


「1人で暇してんなら
オレと飯でもいかね?」



いつもこの類の男は無視するんだけど
今日は違った


自暴自棄ってやつ

明日には仕事も辞める、元婚約者と浮気相手が居るような職場
精神衛生的にいいものではないし

すべて失って
どうでもよくなっていた



少し年下に見えるその男を見つめる

顔は悪くない


『いいよ』


そう答えると、男は「え?マジ?やりぃ」
とこれまたチャラそうな返事をした




『ご飯なんかより、イイトコ行こ』

「え?」

どうせコイツも最終的にはソレ目的


めんどくさい事は全部飛び越してやる事やって


忘れさせてほしい


目を瞑ると脳裏に蘇る、元婚約者のマヌケな顔を








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