第6章 体育祭
《雄英高体育祭もいよいよラストバトル!1年の頂点がこの一戦で決まる!
いわゆる決勝戦!ヒーロー科轟焦凍VSヒーロー科爆豪勝己!
今、スタート!!》
初めから焦凍くんは勢いよく氷を出した。もう決勝が終わりかと思った人もいるかもしれない。けど、爆豪くんがそんなことでやられるわけがなくて
ズンっ!!
中から爆発を起こして氷から出てきた。
瀬「爆発で氷結を防いでモグラみてえに掘り進めたのか!」
上「んなケッタイな」
爆豪くんが焦凍くんに向かう。焦凍くんはまたも氷をつかおうとするが、爆豪くんは爆破で軌道をズラした。
爆「ナメてんのか
バァーカ!」
焦凍くんを思い切り投げた。投げられた焦凍くんは焦る様子もなくすぐさま氷で壁を作って場外を防ぐ。
《氷壁で場外アウトを回避~!楽しそ~!》
焦凍くんは氷の上をスケートのようにすべる。
爆「チッ…ザケんなよ。俺じゃ力不足かよ」
焦凍くんは左をつかおうとしない。そんな彼の戦いに、爆豪くんが苛立ちをあらわにする。
爆「てめえ…コケにすんのも大概にしろよ!ブッ殺すぞ!俺が取んのは完膚なきまでの1位なんだよ!舐めプのクソカスに勝っても取れねぇんだよ!デクより上に行かねぇと意味ねぇんだよ!
勝つつもりもねぇなら俺の前に立つな!なんでここに立ってんだクソがァ!」
爆豪くんの怒りは尤もだ。自分が本気なのに相手が半分の力しか出さないなんて…プライドの高い爆豪くんには特に気にくわないだろう。しかし焦凍くんは、わからなくなってるんだ。なにが正しいのか、どうすればいいのか。だからあんな風に、辛そうな顔して今にも崩れそうになってたんだ。
緑「轟くん!負けるな!頑張れ!!」
客席から緑谷くんが立ち上がって大声で叫ぶ。すると、焦凍くんの目が変わった。ああ、やっぱり緑谷くんはすごい。彼の言葉なら、焦凍くんの心に届く。少し、羨ましいとさえ思った。
フィールドを見ると、焦凍くんは左を炎で纏わせていた。
そして
ドカァァァァアン!!
2人の攻撃がぶつかりあう。
《麗日戦で見せた特大火力に勢いと回転を加えたまさに人間榴弾!轟は緑谷戦での超爆風を撃たなかったようだが勝敗の行方は果たして~!?》