第6章 体育祭
ミ「今年度雄英体育祭1年の全日程が終了!それではこれより表彰式に移ります!」
耳「うわぁ…」
切「起きてからずっと暴れてんだと。しっかしまぁ締まんねえ1位だな…」
表彰台に立つ私の横ではものすごい拘束されて、暴れる爆豪くん。せっかくの一位が、どうにも拍手できない。みんながドン引きしているのがここからよく見えて私も苦笑いしてしまう。
常「もはや悪鬼羅刹」
爆「ん゛ん゛~!ん゛ん゛~!!」
ミ「3位には甘風さんと、もう1人飯田君がいるんだけど…ちょっとおうちの事情で早退になっちゃったのでご了承くださいな」
先生がカメラ目線で告げる。さすがプロ、意識してるなあ…
ミ「それではメダル授与よ!今年メダルを贈呈するのはもちろんこの人!」
?「ハーッハッハッハッ!!私がメダルを持って「我らがヒーローオールマイトー!」きた~!」
…あ
ミ「ごめん被った!」
思い切りかぶっちゃった。申し訳なさそうにオールマイトに謝るミッドナイトはおちゃめというか、憎めなさがあって可愛らしい。そんなミッドナイトにも負けずオールマイトもなぜか可愛く見える。
…そんなこともありながら、三位の私からメダルを受け取る
オ「甘風少女、おめでとう!」
『あ、ありがとうございます!』
オ「君は個性に頼りきりにならず、近距離の攻撃にも対応できて、とても努力家だ!今回は上がいたけど、これからも期待してるよ!」
オールマイト先生にそんなこと言われるなんて嬉しい!これだけで三位を獲ってよかったと思えるよ…!
オ「轟少年おめでとう。決勝で左側を収めてしまったのはワケがあるのかな?」
轟「緑谷戦でキッカケをもらってわからなくなってしまいました。あなたが奴を気にかけるのも少しわかった気がします」
焦凍くん…やっぱり、男の子っていいなあ。こういうのって、きっと女の子じゃどうにもならないんだよね。仲間であっても、好意を向けられていても、そういう存在には私ではなれない。
少しだけ緑谷くんが羨ましい…
轟「あなたのようなヒーローになりたかった。ただ…俺だけが吹っ切れてそれで終わりじゃダメだと思った。清算しなきゃならないモノがまだある」
オ「うん…顔が以前と全然ちがう。深くは聞くまいよ。今の君ならきっと清算できる」
轟「はい…」