第6章 体育祭
《B組からの刺客!綺麗なアレにはトゲがある!?ヒーロー科塩崎茨!》
一回戦で緑谷くん、二回戦で轟くんが進出し、次は電気とB組女子の対決だ。電気…女の子相手で大丈夫?さっそく心配していたことが現実になってしまった。
《VSスパーキングキリングボーイ!ヒーロー科上鳴電気!
さあさあ今回もド派手なバトルを…》
マイク先生が開始の合図を出そうとすると、それを遮るようにB組女子…塩崎さんが声を上げた。
塩「あの…申し立て失礼いたします。わたくしはただ勝利を目指してここまで来ただけであり試合相手を殺めるために来たわけではありません」
《ご、ごめん》
「そもそもわたくしが雄英校の進学を希望したのは決して邪な考えではなく多くの人々を救済したいと思ったからであり…」
《だからごめんってば!俺が悪かったから!》
先生がたじたじになっている。
上「B組にもこういう感じいるのね。どんぐりまなこで綺麗な面してっけど実力はガチめっぽいな…ここはもう全力で放電していくしかなくね」
そんな言葉が聞こえてきて安心した。電気も女の子相手にちゃんと戦う気になってる!さすがに本戦だし気合い入ってるから、私も本気で応援しないとと、おもっていた。この時は。
《とにかくスタート!》
上「これ終わったら飯とかどうよ?俺でよけりゃ慰めるよ」
前言撤回。全然本気じゃない。絶対舐めてる!相手が女の子だからって!!思わず私は電気に向かって叫んでしまう。
『ばか!!』
《おっと?さっきのリア充組の彼女が怒ってるぞいいのか彼氏!!》
『違~~う!!幼なじみですってばぁぁあ!!』
私の叫びを聞いた電気はそれでもまだチャラついている。こちらに手を振る始末だ。もう!応援なんてしてあげないんだから!と私はぷいっとそっぽを向いた。
上「はは、わりぃ!けど…多分この勝負一瞬で終わっから。無差別放電130万ボルト!」
バリバリ!!と大量の電気を放電する電気…が、しかし塩崎さんは、茨でなんなくそれを全て防いでしまった…それどころか、それは電気に反射して…
上「ウェ!?」
《瞬殺!あえてもう一度言おう!瞬殺!!》
『…はぁ……』
爆「ざまあねえな」
『うん、ほんとに』
爆豪くんに同意してしまうあたり、相当呆れてるんだな私。