第6章 体育祭
緑「みんな本気でやってる。勝って目標に近付くために…1番になるために…半分の力で勝つ!?まだ僕は君に傷ひとつつけられちゃいないぞ!」
緑谷くんの叫びがここまで聞こえる。轟くんのお父さんへの想い、それから緑谷くんのヒーローへの憧れが伝わる。
緑「全力でかかって来い!!!」
轟「全力?クソ親父に金でも握らされたか?イラつくな!」
轟くんが駆け出す
その様子はイラついているように見られた
さっきの穏やかな表情が嘘みたい…
"俺はお前が好きだ"
って、何おもいだしてるの!!今はそんな場合じゃないでしょ!
あわあわと突然焦り出す私に
上「なにしてんだよお前」
『あ、はは…なんでもないです』
電気に変な目で見られちゃった
はあ、轟くんが悪いんだよ!急にあんなこというから…
あなたの思惑通り意識しっぱなしだよ!!
《モロだァ~!生々しいの入ったァ!!》
『え…!?』
アナウンスの声に、すぐに現実に引き戻された。
切「やりやがった…!」
周りの驚きの声が聞こえる。
緑谷くんのなぐりが、あの轟くんにはいったのだ。クラスの人は特に驚いている。
しかしそれでも彼はたちなおす
緑「君の境遇も君の決心も僕なんかに計り知れるもんじゃない。でも全力も出さないで一番になって完全否定なんてフザけるなって今は思ってる!」
そこで轟くんの顔が曇る
それは何かを思い出してるようで、とても悲しそうな顔してた
緑「だから僕が勝つ!君を超えて!!」
そこでもう1発緑谷くんが攻撃する
轟「親父の…力を…」
緑「君の!力じゃないか!!」
緑谷くんが悲痛の叫びをあげる
そのときだ
《こ、これは~!?》
フィールドが真っ赤にそまる
まさか…
轟「勝ちてえくせに…ちくしょう…敵に塩を送るなんてどっちがフザけてるって話だ…
俺だってヒーローに…!」