第1章 初日
緑谷side
「すっげぇ!」
「また無限が出たぞ!」
麗日さんがゼログラビティでソフトボールを投げると、記録は∞
∞という記録を見るのは2回目で、女性陣も劣っていないどころか、すごく活躍しているのだとわかる
(残りはこれと持久走、上体起こし、長座体前屈…もう後がない。このままだと僕が最下位)
飯「緑谷君はこのままだとまずいぞ」
爆「ったりめぇだ!無個性のザコだぞ」
飯「無個性!?彼が入試時に何を成したか知らんのか?」
爆「はあ?」
(絶対なるんだ…!)
その一心で、僕はボールを投げる
しかしその記録は
46m
緑「なっ…今確かに使おうって…」
相「個性を消した」
僕の言葉に相澤先生が言う
相「つくづくあの入試は合理性に欠くよ。お前のようなヤツも入学できてしまう」
緑「あのゴーグル…そうか!視ただけで人の個性を抹消する個性
抹消ヒーロー"イレイザー・ヘッド"!」
マナside
緑谷くんが、先生によって個性を消された
きっと、何か理由があってのことだろうけど…これ以上、彼に精神的な負担がかかるのは見ていてこちらも辛い
「俺知らない」
「聞いたことあるわ。アングラ系ヒーローよ」
私も知ってる…というより、見たことがある
今思い出した
あの時、助けてくれたヒーローさん
あの時のヒーローの雰囲気と全然違ってわからなかったけど、間違いない
"なれるかどうか決めるのは、俺じゃないよ"
そう、私に言ったときの目は力強く、優しかった
相「個性が制御できないんだろ。また行動不能になって誰かに助けてもらうつもりだったか?」
緑「そんなつもりじゃ…」
相「どういうつもりでも周りはそうせざるをえなくなるって話だ」
厳しいこと言ってるけど事実だ
彼は、このままではみんなを救うヒーローにはなれない
相「昔、暑苦しいヒーローが大災害から1人で1000人以上を救い出すという伝説を作った。同じ蛮勇でもお前のは1人を助けてデクの坊になるだけ」
次には、先生は残酷な言葉を彼に放った
相「緑谷出久…お前の力じゃヒーローになれないよ」