第1章 初日
相「個性は戻した。ボール投げは2回だ。とっとと済ませな」
「指導を受けていたようだが…」
「除籍宣告だろ」
「彼が心配?僕は全然」
「誰?きみ」
上「マナ、さっきからどうした?」
『…昔のこと、思い出してたの。体調不良とかじゃないから、心配しないで!』
きっと、相澤先生は覚えてない
だから、別に誰かに話そうとか、さらには本人に言おうとかそんなつもりは一切なかった
そんなことを考えている間に、2回目の測定が始まる
こちらまで緊張する空気の中、緑谷くんは意を決したように腕を振りかぶる
すると
緑「SMASH!!!」
なんと、彼が個性を使った記録を出した
記録は…705.3m
爆豪くんより、飛んでる
緑「先生…まだ、うごけます!」
『…よかった』
「やっとヒーローらしい記録出たよ!」
「指が腫れ上がっているぞ」
「スマートじゃないね」
それぞれが、彼に対して感想を言う
そんな中
爆「どういうことだ!訳を言えデクてめェ!」
爆豪くんが、彼につっかかる
どうしたんだろう?彼は、緑谷くんの友達なのかな?知り合いみたいだけど…
爆豪くんは、緑谷くんが個性を使ったことに驚いている…友達なのに個性があること自体を知らなかったとでもいうの?
相「…ったく何度も何度も個性使わすなよ
俺はドライアイなんだ」
(((個性すごいのにもったいない!)))
相澤先生がつっかかる爆豪くんを止めるのを見てホッとする
相「んじゃパパッと結果発表。トータルは単純に各種目の評点を合計した数だ」
相澤先生が結果を投影する
わ、私3位だ!!
50m走と立ち幅跳び、それに持久走では私すごかったからね!一位の八百万さんにはさすがにかなわないけど…
結果が嬉しくて、顔がほころぶ
でも、緑谷くんが最下位…除籍、されちゃうの?あんなにも頑張り屋そうな子で…ヒーローに向いてそうな子を
相「ちなみに除籍はウソな。君らの個性を最大限引き出す合理的虚偽」
「「「はあ!?」」」
八「あんなの嘘に決まってるじゃない。ちょっと考えれば分かりますわ」
…違う、先生は本気だった
けど、あのときの緑谷くんを見て、見込みありだと考え直してくれたんだ
「ちょっとヒヤッとしたな」
「俺はいつでも受けて立つぜ」