第6章 体育祭
《スタート!!》
一斉にみんなが駆け出す
《さ~て実況してくぜ!解説Are you ready?ミイラマン!》
《無理矢理呼んだんだろうが》
なんだか楽しそうというか仲よさげなアナウンスで、こんな緊迫した中でなければ私だって笑ってたと思う。
けれど、そんな気を抜いている暇はなかった
《早速だがミイラマン序盤の見どころは!?》
《今だよ》
そう、今絶対に彼はしかけてくる!!
ピキピキ!!
地面が凍らされていく。これには初めて見るであろう他のクラスの人たちは大慌て。私は彼の行動を読んでいたためタイミングよくハートに乗ることで防いだ。勿論、それを読んでいたのは私だけでは当然ない。
八「甘いわ轟さん!」
爆「そううまく行かせねぇ!半分野郎!」
A組のみんなは彼のことをわかっていた
なんせ、戦闘訓練で見せられたしね!
と、ホッと一息つくと…
なんと目の前で峰田くんが何かに吹き飛ばされた
あれは…見たことある
《さあいきなり障害物だ!まずは手始め第一関門ロボ・インフェルノ!》
入試のときの…
上「入試ん時の0Pヴィランじゃねぇか!」
『緑谷くんが吹っ飛ばしたやつだ!』
「マジか!ヒーロー科あんなんと戦ったの!?」
みんながうろたえる中、轟くんは冷静に言う
轟「せっかくならもっとすげえの用意してもらいてえもんだな
クソ親父が見てるんだから」
あっという間にあれを凍らせた轟くん
じゃあ私も
『"芳香脚"』
バキ、とロボが石化する
そして、その一部がボロボロと下に落ちて
「うわぁぁあ!?」
ちゃんと妨害もしてくれた
『えへ、ごめんね』
《1-A!轟と甘風!!攻略と妨害を1度に!すげぇな一抜けだ!しかも甘風可愛いぞ!!》
《合理的かつ戦略的行動だ》
どうやら轟くんも妨害してたみたい
そりゃ、私たちの攻略にあやかろうなんて、考えるから悪いんだよ
でも
『マイク先生それはちょっと恥ずかしいです…』
それと相澤先生も否定してください…あの実況も自由なんだな、と思いながら飛んでいく。体力を使わないように、今は走るより少し早い程度で進めているけど、これはもう少しスピードあげたほうがいいかな?
《第二関門はどうさ!?落ちればアウト!それが嫌ならはいずりな!ザ・フォール!》