第5章 emergency
塚「失礼します。オールマイト久しぶり」
私は刑事さん…塚内さんに連れられて保健室までやってきた。塚内さんはどうやらオールマイト先生の知り合いらしい。オールマイトに挨拶をしたようだが…見間違いだろうか。私の目には、オールマイトに似た…細くて骸骨のような男の人と緑谷くんしか見えない。
オ「塚内君!君もこっちに来てたのか」
緑「オールマイトいいんですか?姿が」
緑谷くんはまだ私がいることに気づいていないらしい。どうしよう、それはきっと、知らない人に見られたら困るということだ。一度出直した方がいいかもしれない。そしてオールマイト(?)も私に気づいていないらしく、そのまま話を進めてしまう。
オ「大丈夫さ。なぜって?彼は最も仲良しの警官、塚内直正君だからさ」
塚「あ、すみません、生徒が1人…」
オ「え?」
入っちゃまずいよね?でも、一応説明とかしなくちゃいけないよね?と自問自答を繰り返していると、ちょっと戸惑った様子のオールマイト先生の声が聞こえる。
オ「ちなみに、だれ?」
塚「甘風マナさんです」
緑「甘風さん!?どうして?まさか、どこか怪我でも!?」
塚「違う違う。彼女が相澤先生にほどこした処置についてリカバリーガールに説明をと思って…」
緑谷くんが心配してくれているようで嬉しい。でも、本人が一番怪我がひどいんだよね。リカバリーガールの処置範囲内らしいけど、あの場でちゃんと治してあげられればよかった、と後悔と罪悪感が胸を占める。
リ「じゃあ私が外へ出よう。行くよ」
『あ、はい!』
きっと、何か事情がある。今は私はそれを聞いてはいけない。それを察して私はリカバリーガール先生についていった。