第5章 emergency
敵が去ってから、刑事さんもやってきて私たちはまとまってUSJの入口付近に集まる。そこでようやくクラスのみんなの無事を確認することができた。
常「そうか。やはり皆のとこもチンピラ同然だったか」
切「ガキだとなめられたんだ」
瀬「ドームに穴開けたのやっぱりオールマイトだったのか」
砂「とんでもねぇパワーだ」
障「さすがだな」
それぞれが今日のことについて話している。みんなしっかりバラけたらしいけど、尾白くんだけ1人になっていたらしい。1人であの数の敵を捌くなんてさすがだ。私は…まあ、飛ばされた先に爆豪くんと切島くんといたから、そんなに苦戦はしなかった。敵の目線が気持ち悪かっただけだ。と、今日のことを振り返っていると、刑事さんがこちらにやってきた。
『あ、刑事さん、相澤先生は…?』
「ああ、彼ならそう心配はいらない。随分丁寧に処置がしてあって、後遺症の心配もないみたいだし…ただ、体力が限界にきているのと、一度粉砕骨折してる分反動で立ち上がれないみたいだ。眠っているよ
」
『そ、ですか…よかった。間に合ったんですね』
刑事さんの言葉にホッとして、何だか力が抜けてしまう。そんな私の様子に刑事さんは頭を傾げたが、ああと思いついたように私に問いかける。
塚「処置した生徒というのは君かい?」
『は、はい。しないよりは、いいかと思って…』
塚「そうか、それならきっと君のおかげだよ。多分リカバリーガール先生が話を聞きたいと思うから、一度保健室に顔を出してくれるかい?」
『わかりました』
リカバリーガールにも、今回私が施した処置についてちゃんと説明する必要があるだろう。どこを処置したのか、処置の前の状況など、治っているとはいえ、後遺症の可能性のことも考えると全て伝えないといけない。
塚「オールマイトも同じく命に別状なし。リカバリーガールの治癒で十分処置可能とのこと」
飯「緑谷君は!?」
塚「彼も保健室の治療で間に合うそうだ」
その言葉にみんながホッとした顔をみせる。