第5章 emergency
爆「怪しい動きをしたと俺が判断したらすぐ爆破する」
切「ヒーローらしからぬ言動…」
黒いモヤのことを爆豪くんが攻略したらしく、少しだけ優勢になっているのが見えた。さすが爆豪くんだ。敵のことをよく見てる。
死「攻略されたうえに全員ほぼ無傷。すごいなぁ最近の子供は。恥ずかしくなってくるぜヴィラン連合」
こんな状況でもなぜか余裕そうな敵は、なにかほかに策でもあるのだろうか。と不安に思っていると、オールマイト先生が倒したはずの敵がムクリと起き上がる。体が割れているのに動いている、あれはなんなのか。その様子をみたオールマイト先生は、慌てて生徒たちを後ろに誘導する。
オ「みんな下がれ!」
死「これは超再生だな。脳無はお前の100%にも耐えられるよう改造された超高性能サンドバッグ人間さ」
あの怪物は、化け物だ。せっかく優勢だと思ったのに、一気に形成を覆されてしまった。超再生って、なんて能力なの…というか、そもそもあれは人間なのだろうか?
「まずは出入り口の奪還だ」
そう言って敵が狙ったのは、黒いモヤを攻略した爆豪くん。
『爆豪くん!!』
私の手の届く場所じゃない。声を上げるしかなかった。