第5章 emergency
周りは敵、敵、敵…
ちゃんとコスチューム着てきてよかった。私はコスチュームの上に着たコートを脱ぎ捨てる。恥ずかしいなんて、言ってられない。そう、これは私の武器なのだから。
すると案の定
「うおおお!まじかよエロ!」
「殺す前に、楽しみてえなあ」
「ほんとに高校1年生かよ!」
目をハートにする敵たち。私はその気持ち悪さにグッと堪え、
『"虜の矢(スレイブアロー)"』
まずは1番前にいた男を石化させる。そしてそのまま油断していて怯んだ敵たちを確実に仕留めていく。そんな私を見て他の敵が警戒をしだす。なにもできない小娘だと思ったら大間違い!!私だって、ヒーロー科なんだから!
「クソ…捕まえろ!弓なら攻撃も遅い!まとめてかかればこっちのもんだ!」
そう言って何人かで一斉にかかってきた。さすがにこの人数でこの距離だと虜の矢は厳しいため、どんどん向かってくる敵には
『ピストルキッス!』
すばやく攻撃できる銃で対応した。戦っていて思うけど…案外、この人たち弱いのかもしれない。寄せ集めもいいとこだと思う。次々と向かってくる敵はだいたい一回の攻撃で倒すことができる。それに統率も取れていないからまとめてこられても苦戦はしなかった。
まわりがあらかた片付いたのを確認すると、私は2人の元へ向かう。
『そっちも片付いた?』
爆「あたりめえだろ」
切「おう!問題ないぜ」
ここは倒壊ゾーンらしく、屋内…上から多くを見渡せた。どうやら他のみんなのところにも敵はたくさんいるらしい。
切「はやくみんなを助けに行こうぜ!」
切島くんが、私たちに言った。