第5章 emergency
「ふーん……13号はやったのか」
「行動不能にはできたものの散らし損ねた生徒がおりまして…1名逃げられました」
「黒霧…お前…お前がワープゲートじゃなかったら粉々にしたよ!」
あいつらがそんな会話をしてるのが聞こえる
おそらく、飯田が助けを呼びに行ったのだろう
「さすがに何十人ものプロ相手じゃかなわない。あ~あ今回はゲームオーバーだ。帰ろっか」
その言葉に生徒たちが安心した
そのときだ
「あっ そうだ。帰る前に平和の象徴としての矜持を少しでも…
へし折って帰ろう」
そう言ってやつが手を伸ばしたのは…蛙吹だ
「……ほんとかっこいいぜ」
奴が俺を見て言う。
「イレイザー・ヘッド」
『あ、いざわ、せんせ…っ!』
俺は生徒に伸びる手に気づいて、奴の個性を消した。そんな俺を見て甘風は泣きそうな声で俺を呼ぶ。
そんな心配そうな顔をするな
大丈夫だ、おまえがだいぶ治してくれた。さっきよりずっと、体が軽いのさ。そして、この後俺も安心できることが起こる
「もう大丈夫
私がきた!」