第15章 15章 仮免試験に向けて
『っ、はああああ!』
踵落としとともに現れる石の山。林間合宿の時に吐くほど訓練したおかげか、石の量も距離も伸びてきている。うん、一つ目の必殺技はこれでいいと思う。さて、相澤先生は最低2つの必殺技と言っていた。もう一つは…どうしよう。何となく自分の技はいくつかあるけれど、どれも決定打となるような…必殺技といえるようなものではない。それを伸ばすのがいいのか、あるいは新しい技を考えた方がいいのか…
私が立ち止まって悩んでいると、意外な人物の声が聞こえた。
オ「わたしがアドバイスしにきた!」
『オールマイト先生!?療養しなくていいんですか?』
オ「わたしも教師だからね。こんな訓練、見たいに決まってるじゃないか。さて甘風少女。悩んでいるね」
『あ、はい。必殺技、1つはできてるんですけど、あと1つをどうしようかと…ピストルキッスは攻撃技だけど必殺技というには決定打に欠けますし、新しい技をどうにかできないかと考えているんですが…』
オ「なるほど。君の個性は【自分に魅力を感じた人に対して石化させることができる】というものだったね。」
『はい』
オ「それは1人にしかできないのかな?」
『…複数人…やったことがないのでわかりません。ありがとうございます!やってみます!』
オ「うん、がんばるんだよ、甘風少女。さて、わたしは次のところに行くよ」
『はい!ありがとうございました!』