第4章 学級委員長!
記「うわあ、君可愛いね!君もヒーロー科!?」
『えっ、あの…』
上「あーすんません。俺ら急いでるんで!!」
登校中、突然校門前で囲まれた私たち。わけがわからずそれにビクビクしていると、隣にいた電気が助けてくれた。小さい頃みたいに、私の手を握って引っ張ってくれる。それにとてつもない安心感を覚えた。
上「あっ、わりィ!突然手ェつかんで」
『ううん、ありがと。助かったよ』
幼なじみとはいえ異性で、手を繋ぐなんて幼い頃以来だったためか電気は顔をほんのり赤らめて慌てて手を離した。少しだけ距離が開いて隣を歩く電気はぎこちない笑みを浮かべている。
『…照れてる?』
上「照れてなっ…!!くは、ないけどさァ!」
『ふふ、小さい頃以来だもんね。登校中毎日つなぐ?』
上「繋がねえって!!」
手を繋いで照れちゃう電気をからかいながら長い廊下を歩く。そういえば、幼稚園の登園のときは電気と毎日手を繋いでいなたなあ、なんて思い出してさらに笑みがこぼれる。「何笑ってんだよ!」って顔を赤くしながら怒る電気に「なんでもなーい」とかわすと、電気は不満げに足の速さを速めた。
そんなやりとりをしていると、あっという間に教室に到着した。教室にはもうすでに何名か到着しているようだった。
『切島くんおはよ!』
切「おはよう!今日マスコミ大丈夫だったか?」
『切島くんもだった!?そうなの、私戸惑っちゃって…。電気に助けてもらえなかったら遅刻してたよ…』
切「そっか。まあ、普通そうだよな!?飯田なんてすっげえ答えててよ、マスコミが微妙な顔してたぜ」
『さすが飯田くん、物怖じしなさそうだもんね…』
マスコミの話をしていると、みんなも「私もマスコミにめっちゃきかれたよー!」「俺も俺も!」と被害を申告している。窓から外を見ても未だ校門前にはマスコミが群がっており、これはしばらく大変そうだと苦い顔になる。すると、ガラリと教室のドアが開き、ちょっとウンザリしたような顔の相澤先生が入ってきた。
相「ホームルームの本題だ。急で悪いが今日は君らに…」
(また臨時テスト!?)
相「学級委員長を決めてもらう」
(学校っぽいのきた~!)
HRでは学校らしく、学級委員長を決めることになった。