第14章 新しい生活
佐藤部屋
佐「ま、つまんねえ部屋だよ…」
佐藤が扉を開けてみんなを中へと誘う。
切「轟の後は誰でも同じだぜ」
さすがにあの和室を見てしまった後では気が引けてしまい、微妙な表情をしていた佐藤に、慰めるように切島が声をかけた。
尾「ていうか、いい香りするの、これなに?」
中に入ると、何やら甘い匂いが部屋で充満していた。尾白の言葉を聞いた佐藤はあ!と思い出したようにオーブンに駆け寄った。
佐「ああいけねえ忘れてた!だいぶ早く片付いたんでよ、シフォンケーキ焼いてたんだ、みんな食うかと思ってよ…ホイップがあるともっとうまいんだが…食う?」
「「「食うーーー!!!」」」
(模範的意外な一面かよ!)
元気な返事に気をよくした佐藤は、みんなの分を切り分けてシフォンケーキを振る舞うこととなった。
女性陣がそのシフォンケーキを口に入れると、一様に幸せそうな表情を浮かべる。心なしかみんなの背景がキラキラと輝いてみえる。
麗「ふわふわ〜!」
透「ボーノボーノ!」
芦「瀬呂のギャップを軽く凌駕した」
八「素敵なご趣味をお持ちですのね、佐藤さん!今度私の紅茶と合わせてみません?」
思わぬ女子たちの反応に佐藤はたじたじだ。
佐「こ、こんな反応されると…まあ…個性の訓練がてら作ったりすんだよ…甘いもん買うと高えし…」