第9章 成長
オ「フィニーッシュ!ありがとう、そしておめでとう!」
ありがとうテープをかけられたのは範太くんだった
緑谷くんは途中まですごくよかったのに、最後の最後で足を滑らせ落下…まだ課題は多いみたいだ。あのとき…ヒーロー殺しのときの彼の成長を見て、応援してただけに私まで悔しい!
そうして次々とレースは進み、私の番がやってきた
4組目
甘風、切島、障子、峰田、上鳴
オ「よーいスタート!」
みんながそれぞれ動き出す
もちろん私はスタートの合図でハートを出した。上から先生の場所を把握して最短距離でまっすぐ行った方が確実だろうと思ってのことだ。そしてそれに飛び乗る。
上「やっぱずりぃ!」
『個性だもん!』
私は上から先生を探しだす
すると
峰「ずりぃぞ甘風!しかもスカートの中パンツじゃねえのかよ~!!」
峰田くんのそんな声が下から聞こえた。スカートの中を下から見られることを考えていないわけがない。ちゃんとスパッツを履いている。なので思い切り彼を無視。
すると
ポンポン!
峰田くんのあの玉がとんでくる。そういえば、妨害なしとは言われてないかも。
今までの私なら無理やりハートを動かして避けてた…けど
『えいっ』
ハートの盾をだして、それを防いだ
上「は!?お前同時にハート出せなかったじゃねえか!」
そう、これが私の新しくできるようになったこと
前は乗ってるハートと盾のハートは同時には出せなかったけど、エンデヴァーさんに鍛えられて、ハートを同時に何個も出せるようになった。
…というわけで妨害なんてなんのその。あっけなく私の勝利が決まった。
オ「さすがだよ甘風少女!ありがとう!」
『ありがとうございます!』
と、喜びを感じていると
切「お前なにしてんだ!?」
なんと峰田くんが私のふとももにしがみついていた
これは、どうするのがいいの…?恥ずかしいし、今すぐやめてほしい。思わず固まってしまった。
『あの、峰田くん…?』
峰「甘風のやわらかふともも~」
障「…おい」
峰「があ!なにしやがる」
障「それはこっちのセリフだ。嫌がっているだろう、それでもヒーローを目指す者か」
『ありがとう障子くん』
障「こいつには気をつけろ。お前は無防備すぎる」
紳士な障子くんに助けられ、彼の株が大きく上がった