第8章 職場体験
『飯田くん』
私はひとしきり笑い終わった飯田くんのそばに言って声をかけた。
飯「甘風くん、どうしたんだ?」
『お願いがあるの。将来、貴方が今回のことをしっかり見つめて、清算する日が来たら…あなたの腕、私に治させてほしいの』
飯「!!俺の腕を…?けど、医者にも確実に治るかはわからないと…」
『やる、やってみせる。私だって成長するんだから…絶対に、治すから』
目の前で助けられなかったんだ、今度こそ私は助けて見せる。ずっことのままではいられない。もっと、強くならなきゃ、個性を使えるようにならなきゃ!そんな覚悟が飯田くんにも伝わったようで、彼は驚いた後に、すぐ笑ってくれた。
飯「…!…ありがとう、ぜひ、頼むよ」
『うん、約束』
私は飯田くんの手をとり、指をからめる
飯「あ、あああ甘風くん!?」
『ゆーびきーりげーんまん、嘘ついたら針千本のーます、ゆびきった』
照れる飯田くんをよそに、私は勝手に約束をとりつけた
『えへへ…大丈夫。飯田くんはすごいヒーローになるよ』
それを聞いた飯田くんはさらに顔を赤らめると
飯「あ、ああ…なってみせる」
そう、決意を露わにした